江島学長祝辞 |
本年4月に松ヶ崎色染会を解散し、新たな形の色染物質会をスタートされたことを心から
お祝い申し上げます。会長のご挨拶にもあった通り、松ヶ崎色染会の解散には幾多の理由が
あり、新同窓会発足に至る経緯は複雑であったとお聞きしております。
しかし輝かしい光を放たれた色染に関わった人達が、高等専門学校創立から110年、大学
創立から60年の歴史と伝統を誇ることを深く考えられ、母校への感謝と共に、先輩や大学
への有形無形の支援をしたいと、有志だけによるスリムな色染物質会を発足されたことは、
賢明な選択であったと敬意を表します。
小さいことは良いことと、経済学者、エルンスト
フリードリッヒ シューマッハは1973年
の著書「 Small is Beautiful 」で言っております。物でなく人間、人間はその思いが届く小
さい集団の中でこそ人間。第2次大戦以降、巨大化した経済構造、現代文明の根底にある物質
至上主義と科学技術の巨大信仰という病を鋭く批判し、小さいことの素晴らしさを強調しな
ければならないと主張していることは傾聴に価します。
新しいスモールサイズの同窓会の発足、Small
is Beautiful への見事な変身、血のめぐり
の悪い大きな集団から、みずみずしい新しい血が通う組織に今後さらに磨きをかけ、美しく